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  • 1 - 25
  • 26 - 50
  • 51 - 75
  • 76 - 100
No
種類
名前
季節
1
殿
天智天皇
秋の田の かりほの庵の 苫をあらみ わが衣手は 露にぬれつつ
2
殿
持統天皇
春すぎて 夏来にけらし 白妙の 衣ほすてふ 天の香具山
3
殿
柿本人麻呂
あしびきの 山鳥の尾の しだり尾の ながながし夜を ひとりかも寝む
-
4
殿
山部赤人
田子の浦に うち出でてみれば 白妙の 富士のたかねに 雪は降りつつ
5
殿
猿丸大夫
奥山に 紅葉踏み分け 鳴く鹿の 声聞くときぞ 秋は悲しき
6
殿
中納言家持
鵲の 渡せる橋に 置く霜の 白きを見れば 夜ぞふけにける
7
殿
安倍仲麿
天の原 ふりさけ見れば 春日なる 三笠の山に 出でし月かも
-
8
坊主
喜撰法師
わが庵は 都のたつみ しかぞすむ 世をうぢ山と 人はいふなり
-
9
小野小町
花の色は 移りにけりな いたづらに 我身世にふる ながめせしまに
10
坊主
蝉丸
これやこの 行くも帰るも 別れては 知るも知らぬも あふ坂の関
-
11
殿
参議篁
わたの原 八十島かけて 漕き出でぬと 人には告げよ あまのつりぶね
12
坊主
僧正遍昭
天つ風 雲のかよひ路 吹きとぢよ 乙女の姿 しばしとどめむ
13
殿
陽成院
筑波嶺の みねより落つる みなの川 恋ぞつもりて 淵となりぬる
-
14
殿
河原左大臣
陸奥の しのぶもぢずり 誰ゆゑに 乱れそめにし 我ならなくに
-
15
殿
光孝天皇
君がため 春の野にいでて 若菜摘む わが衣手に 雪は降りつ
16
殿
中納言行平
立ち別れ いなばの山の 峰に生ふる まつとし聞かば 今帰り来む
-
17
殿
在原業平朝臣
ちはやぶる 神代もきかず 竜田川 からくれなゐに 水くくるとは
18
殿
藤原敏行朝臣
住の江の 岸に寄る波 よるさへや 夢のかよひ路 人目よくらむ
-
19
伊勢
難波潟 短かき蘆の 節の間も 逢はでこの世を 過ぐしてよとや
-
20
殿
元良親王
わびぬれば 今はた同じ 難波なる 身をつくしても 逢はむとぞ思ふ
-
21
坊主
素性法師
今来むと いひしばかりに 長月の 有明の月を 待ち出でつるかな
22
殿
文屋康秀
吹くからに 秋の草木の しをるれば むべ山風を あらしといふらむ
23
殿
大江千里
月見れば ちぢに物こそ 悲しけれ わが身ひとつの 秋にはあらねど
24
殿
菅家
このたびは ぬさもとりあへず 手向山 紅葉のにしき 神のまにまに
25
殿
三条右大臣
名にし負はば 逢坂山の さねかづら 人に知られで くるよしもがな
-
No
種類
名前
季節
26
殿
貞信公
小倉山 峰の紅葉ば 心あらば 今ひとたびの みゆき待たなむ
27
殿
中納言兼輔
みかの原 わきて流るる いづみ川 いつ見きとてか 恋しかるらむ
-
28
殿
源宗于朝臣
山里は 冬ぞさびしさ まさりける 人目も草も かれぬと思へば
29
殿
凡河内躬恒
心あてに 折らばや折らむ 初霜の 置きまどはせる 白菊の花
30
殿
壬生忠岑
有明の つれなく見えし 別れより 暁ばかり 憂きものはなし
-
31
殿
坂上是則
朝ぼらけ 有明の月と 見るまでに 吉野の里に 降れる白雪
32
殿
春道列樹
山川に 風のかけたる しがらみは 流れもあへぬ 紅葉なりけり
33
殿
紀友則
久方の 光のどけき 春の日に しづ心なく 花の散るらむ
34
殿
藤原興風
誰をかも 知る人にせむ 高砂の 松も昔の 友ならなくに
-
35
殿
紀貫之
人はいさ 心も知らず ふるさとは 花ぞ昔の 香ににほひける
36
殿
清原深養父
夏の夜は まだ宵ながら 明けぬるを 雲のいづこに 月宿るらむ
37
殿
文屋朝康
白露に 風の吹きしく 秋の野は つらぬきとめぬ 玉ぞ散りける
38
右近
忘らるる 身をば思はず 誓ひてし 人の命の 惜しくもあるかな
-
39
殿
参議等
浅茅生の 小野の篠原 しのぶれど あまりてなどか 人の恋しき
-
40
殿
平兼盛
忍ぶれど 色に出でにけり わが恋は 物や思ふと 人の問ふまで
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41
殿
壬生忠見
恋すてふ わが名はまだき 立ちにけり 人知れずこそ 思ひそめしか
-
42
殿
清原元輔
契りきな かたみに袖を しぼりつつ 末の松山 波こさじとは
-
43
殿
権中納言敦忠
逢ひ見ての 後の心に くらぶれば 昔は物を 思はざりけり
-
44
殿
中納言朝忠
逢ふことの 絶えてしなくば なかなかに 人をも身をも 恨みざらまし
-
45
殿
謙徳公
哀れとも いふべき人は 思ほえで 身のいたづらに なりぬべきかな
-
46
殿
曽禰好忠
由良の門を 渡る舟人 かぢを絶え ゆくへも知らぬ 恋の道かな
-
47
坊主
恵慶法師
八重むぐら しげれる宿の さびしきに 人こそ見えね 秋は来にけり
48
殿
源重之
風をいたみ 岩うつ波の おのれのみ くだけて物を 思ふころかな
-
49
殿
大中臣能宣朝臣
みかきもり 衛士のたく火の 夜はもえ 昼は消えつつ 物をこそ思へ
-
50
殿
藤原義孝
君がため 惜しからざりし 命さへ 長くもがなと 思ひけるかな
-
No
種類
名前
季節
51
殿
藤原実方朝臣
かくとだにえやはいぶきのさしも草 さしもしらじなもゆる思ひを
-
52
殿
藤原道信朝臣
明けぬれば暮るるものとはしりながら なほうらめしき朝ぼらけかな
-
53
右大将道綱母
なげきつつひとりぬる夜のあくるまは いかに久しきものとかはしる
-
54
儀同三司母
忘れじのゆくすえまではかたければ 今日を限りの命ともがな
-
55
殿
大納言公任
滝の音はたえて久しくなりぬれど 名こそ流れてなほ聞えけれ
-
56
和泉式部
あらざらむこの世のほかの思ひ出に いまひとたびのあふこともがな
-
57
紫式部
めぐりあひて 見しやそれとも わかぬまに 雲がくれにし夜半の月かな
-
58
大弐三位
有馬山 猪名の笹原 風吹けば いでそよ人を忘れやはする
-
59
赤染衛門
やすらはで寝なましものをさ夜ふけて かたぶくまでの月を見しかな
-
60
小式部内侍
大江山いく野の道の遠ければ まだふみも見ず天の橋立
-
61
伊勢大輔
いにしへの奈良の都の八重桜 けふ九重ににほひぬるかな
62
清少納言
夜をこめて鳥のそらねははかるとも よに逢坂の関はゆるさじ
-
63
殿
左京大夫道雅
いまはただ思ひ絶えなむとばかりを 人づてならで言ふよしもがな
-
64
殿
権中納言定頼
朝ぼらけ宇治の川霧たえだえに あらはれわたる瀬々の網代木
-
65
相模
うらみわびほさぬ袖だにあるものを 恋にくちなむ名こそをしけれ
-
66
坊主
前大僧正行尊
もろともにあはれと思へ山桜 花よりほかにしる人もなし
67
周防内侍
春の夜の夢ばかりなる手枕に かひなくたたむ名こそをしけれ
68
殿
三条院
心にもあらでうき世にながらへば 恋しかるべき夜半の月かな
69
坊主
能因法師
あらし吹くみ室の山のもみぢばは 竜田の川の錦なりけり
70
坊主
良暹法師
さびしさに宿を立ち出でてながむれば いづくもおなじ秋の夕ぐれ
71
殿
大納言経信
夕されば門田の稲葉おとづれて 蘆のまろやに秋風ぞ吹く
72
祐子内親王家紀伊
音に聞く高師の浜のあだ波は かけじや袖のぬれもこそすれ
-
73
殿
前権中納言匡房
高砂のをのへのさくらさきにけり とやまのかすみたたずもあらなむ
74
殿
源俊頼朝臣
憂かりける人を初瀬の山おろしよ はげしかれとは祈らぬものを
-
75
殿
藤原基俊
ちぎりおきしさせもが露をいのちにて あはれ今年の秋もいぬめり
No
種類
名前
季節
76
殿
法性寺入道前
関白太政大臣
わたの原こぎいでてみれば久方の 雲いにまがふ沖つ白波
77
殿
崇徳院
瀬を早み岩にせかるる滝川の われても末にあはむとぞ思ふ
-
78
殿
源兼昌
淡路島かよふ千鳥のなく声に 幾夜ねざめぬ須磨の関守
79
殿
左京大夫顕輔
秋風にたなびく雲のたえ間より もれいづる月の影のさやけさ
-
80
待賢門院堀河
長からむ心もしらず黒髪の みだれてけさはものをこそ思へ
81
殿
後徳大寺左大臣
ほととぎす鳴きつる方をながれむれば ただありあけの月ぞ残れる
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82
坊主
道因法師
思ひわびさてもいのちはあるものを 憂きにたへぬは涙なりけり
-
83
殿
皇太后宮大夫俊成
世の中よ道こそなけれ思ひ入る 山の奥にも鹿ぞ鳴くなる
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84
殿
藤原清輔朝臣
ながらへばまたこのごろやしのばれむ 憂しと見し世ぞ今は恋しき
-
85
坊主
俊恵法師
夜もすがら物思ふころは明けやらで 閨のひまさへつれなかりけり
-
86
坊主
西行法師
なげけとて月やは物を思はする かこち顔なるわが涙かな
-
87
坊主
寂蓮法師
村雨の露もまだひぬまきの葉に 霧たちのぼる秋の夕ぐれ
88
皇嘉門院別当
難波江の蘆のかりねのひとよゆえ みをつくしてや恋ひわたるべき
-
89
式子内親王
玉の緒よたえなばたえねながらへば 忍ぶることの弱りもぞする
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90
殷富門院大輔
見せばやな雄島のあまの袖だにも ぬれにぞぬれし色はかはらず
-
91
殿
後京極摂政
前太政大臣
きりぎりす鳴くや霜夜のさむしろに 衣かたしきひとりかも寝む
92
二条院讃岐
わが袖は潮干にみえぬ沖の石の 人こそしらねかわくまもなし
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93
殿
鎌倉右大臣
世の中はつねにもがもななぎさこぐ あまの小舟の綱手かなしも
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94
殿
参議雅経
み吉野の山の秋風さ夜ふけて ふるさと寒く衣うつなり
95
坊主
前大僧正慈円
おほけなくうき世の民におほふかな わがたつ杣に墨染の袖
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96
坊主
入道前太政大臣
花さそふ嵐の庭の雪ならで ふりゆくものはわが身なりけり
97
殿
権中納言定家
こぬ人をまつほの浦の夕なぎに 焼くやもしほの身もこがれつつ
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98
殿
従二位家隆
風そよぐならの小川の夕ぐれは みそぎぞ夏のしるしなりける
99
殿
後鳥羽院
人もをし人もうらめしあぢきなく 世を思ふゆえに物思ふ身は
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100
殿
順徳院
ももしきやふるき軒ばのしのぶにも なほあまりある昔なりけり
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